
短歌は世界を変える。世界の見え方が変わる。
2025年6月2日(月)より、「ナツガタリ」のいちコンテストとして募集開始する「カクヨム短歌賞」。
この記事では「カクヨム短歌賞」について、10首連作部門の選考委員のご紹介や、2つある部門の選考過程など詳しい情報を解説していきます。
「10首連作部門」の「連作」って何?といった疑問にもお答えするので、興味がある方はぜひご一読ください。
カクヨム短歌賞とは?
短歌とは、57577の定型に沿って作られる詩です。季語は必要ありません。
近年、大きなムーブメントを巻き起こしているこのジャンル。その魅力は、特別な経験や訓練を積まなくても、何万字も書き上げるような時間や労力をかけなくても、誰でも作れることです。
本コンテストも、ふだん短歌に馴染みのない方、すでにたくさんの短歌を作っている方、どなたでもご参加いただけます。
まずは気軽に、1首から応募可能。
興味を持った方は、10首連作部門にも応募してみてください。1首単体で読むのとも、小説とも自由詩とも異なる、ふしぎな「短歌連作」の世界を体験できます。
いずれの部門も、お題やテーマの定めはありません。
また10首連作部門では、全員20代と若いながらも歌壇の内外から大きな人気を博し、近年のムーブメントを作り上げてきた3名の歌人に選考委員を務めていただきます。
みなさまのご応募、心よりお待ちしております!
主催: 株式会社KADOKAWA
協力: 角川『短歌』編集部
■ スケジュール
| 応募受付期間 | 2025年6月2日(月)正午 〜 2025年9月1日(月)午前11:59 |
|---|---|
| 中間選考結果(ファイナリスト)発表 | 2025年11月中 本サイトにて発表予定 ※10首連作部門のみ |
| 最終選考作品受付期間 | 2026年1月ごろ ※10首連作部門のみ |
| 最終選考結果発表 | 2025年2月ごろ 本サイトにて発表予定 |
■ 募集部門
10首連作部門
タイトルを伴い、一つのまとまりを持った短歌10首による「連作」を募集します。
※連作は、すべて1エピソード内に収めてください。2エピソード以上にまたがっている場合は作品ごと選考対象外となります。
※10首連作部門は、お一人につき1作品までの応募に限ります。複数応募が判明した時点で、いずれの作品も選考対象外となります。
※10首連作部門、1首部門には同時に応募可能です。
1首部門
短歌1首単位で募集します。
※1首部門は、お一人につき何首でも応募可能です。複数の短歌を応募する場合、1エピソードにつき1首ずつ記載いただいてもかまいませんし、1エピソードに複数首記載してもかまいません。また、複数作品にまたがってもかまいません。
▲その他の応募要項はこちらから
選考委員(10首連作部門)
10首連作部門の選考委員を務めていただくのは、いずれも20代ながら近年のムーブメントの立役者となった方々。
自選いただいた10首と合わせて、3名の選考委員をご紹介いたします。
※選考委員の並びは50音順です。
青松輝(あおまつ・あきら)
1998年生まれ。YouTubeでも活動。歌集『4』(ナナロク社)。
予感さよならワールドカップの主題歌をなつかしんで僕らの二十代
吐くときの、前戯のときの、祈るときの、きみがきれいな膝をつく床
出会ってすぐの僕らはまるで連星でキキララみたいなキラキラのひかり
煙と死者と馬鹿にあなたは焦がれている、夏のいちばん高いところに
詩人になって僕はあなたを愛していたと書くだろう たったの一行で
†
シャンプー 僕は自殺をしてきみが2周目を生きるのはどうだろう
この夏いちばん可愛い服できみが知る生存の耐えられない被傷性
もっと好きになってください 星は降ってください 言葉がわからなくなってください
数字しかわからなくなった恋人に好きだよと囁いたなら 4
僕のさいしょの恋愛詩の対象が、いま、夜の東京にいると思う
短歌の新人賞がある。僕らが選考する。誰かが短歌を書く。一人が大賞に選ばれる。賞金十万円とささやかな名誉を手に入れる。誰かは有名になる。デビューして歌集を出す。誰かは短歌を辞める。二度と短歌を書かなくなる。
以上のプロセスとはいっさい関係なく、応募された作品のなかに、世界を変える絶対的な一首がある。僕らはそれに気づかないかもしれない。だが、おまえはそれを書く。おまえにはそれができる。
郡司和斗(ぐんじ・かずと)
1998年6月生。茨城県出身。第62回短歌研究新人賞、第4回口語詩句賞新人賞受賞。著書に歌集『遠い感』(短歌研究社)、川柳句集『ヒント』。短歌アンソロジー『海のうた』、『月のうた』、『雪のうた』(いずれも左右社)に参加。歌誌「かりん」、俳誌「蒼海」、文芸同人誌「焚火」所属。修士(専門職)。専攻は不登校研究。高校教員。
ミモザは光を光はきみを呼びながら既視感のある大回顧展
氷を齧る音だと通話ごしにでもわかるよ書評委員のように
野外仮設のスケートリンク輝いてすべてのCookieを受け入れよ
平成を愛しはじめている僕がホームビデオの未必の故意の
氷り鬼が終わらないなら瞳の奥はぶたれるものと思ってほしい
% やがてスマッシュブラザーズに参戦するはずの射幸心
夢の中でむかしの夢を思い出す 猿から猿へ 猿は怒った
シャンデリアが落下してくる肌触り 僕たちの愛すべきクリシェよ
もう一度だけ、仲良くなれたらって思う。メディチ家が広めたアイスクリン
音楽で気持ち良くなれ 気持ちよく、桜の色の髪の過去から
何でもありではないのに、何でもありなのが短歌のおもしろいところだと思います。それはどれだけ前衛的な手法を取ろうとも、定型が悲しく相対化してくれるということです。
つまり何が言いたいかというと、短歌という形式をあまり怖がる必要はなく、思いきって詠んでみればOK! というそれだけのメッセージです。
少し古い発想ですが、おもしろい短歌とは、その一首・連作・歌集によって短歌の再定義を試みる作品のことだと私は考えています。私たちは、過去の短歌の蓄積や自身のこれまでの作品を、常に裏切り続けなければならない。
そうした短歌を期待すると同時に、私のこうした考えを裏切ってくれる作品をお待ちしています。いや、待たずにこちらから見つけにいきます。
初谷むい(はつたに・むい)
1996年生まれ、北海道在住。第一歌集『花は泡、そこにいたって会いたいよ』(書肆侃侃房)、第二歌集『わたしの嫌いな桃源郷』(書肆侃侃房)。共著に『スペース短歌』(時事通信社)。
カーテンすりぬけて風がやってきてくれてわたし神社みたいだった
夏におもう冬はいつも伝説に近い うなずくのって速度じゃないよ
あのねでも忘れていいって思ってる ここぞというときに月の真似
夏を連れてきてとくいげな顔をする。夢でしょう?って夢の男に訊く。
わたしたちはからあげのように踊ってほんとうの未来は後回し
特産品は愛ですがふるさと納税はやっていないので悪しからず
明るい方へ泳ぐ。たからものだよって宝物ぜんぶに言ってまわる。
うんめいって信じてるんだ ぜんぶぜんぶ道みたいだって今は思うよ
夢でモテてもうわきはしない だるそうなお花を大好きな半世紀
ぱんぱかぱーんときみに会うから ぱんぱかぱーんと見つめてほしい
短歌には、「57577のリズムっぽくなっている詩である」こと以外にルールはありません。少なくともわたしはそう思っています。簡単に作れる!かと思いきやすごく難しくて、でも自分の想像を超える作品が作れちゃうことがあったり、とてもふしぎで、いつも短歌を作るときはワクワクしてしまいます。そして連作は、短歌が何首か連なったものです。ひとつの物語を描くことや、ある雰囲気みたいなものを表現することなど、短歌一首だけとは異なるさまざまなことが表現できます。最初はむずかしく感じるかもしれませんが、慣れてくるととてもおもしろいですよ。
今回、コンテストということで、全力で応えますので、全力で来てください!
短歌でバトルだ!
みなさんの作品と出会えることをとっても楽しみにしています!
10首連作部門と1首部門
「カクヨム短歌賞」には10首連作部門と1首部門の2つがあります。
それぞれ選考過程や賞・賞品が異なるのでご注意ください。
短歌の「連作」とは?
短歌は57577の「1首」がひとつの作品単位ですが、複数の短歌をひとまとまりの作品として扱うことがあり、これを「連作」と呼びます。
その前後にある歌を踏まえることによってすこし異なる意味に受け取れたり、タイトルによって新たなニュアンスが付与されたりと、立体的な読みを楽しめるのが「連作」の魅力。
「カクヨム短歌賞」では「10首連作部門」と「1首部門」の両方に同時に応募できるので、ぜひこの機会に「1首」だけではなく「連作」にもチャレンジしてみましょう!!!
みなさまのご応募、心よりお待ちしております。


