七不思議の痕跡

　市立槇志野小学校では幽霊のうわさが大変流行している。特に子どもたちを震え上がらせているのが「終業式の幽霊」と呼ばれる幽霊だ。カメラをぶら下げた少女の霊で、彼女に写真を撮られると「あっちの世界」へ連れて行かれるのだという。
　終業式の日の放課後、当直の教師と一人の生徒が「終業式の幽霊」を目撃し、彼女に写真を撮られてしまう。教師は咄嗟に顔を隠して難を逃れるも、生徒は写真を撮られて幽霊の「思いで」にされ、記憶を書き換えられてしまう。さらに幽霊騒動に他の生徒たちも巻き込まれ、子どもたちにとって忘れられない夏休みが始まっていく。（小説投稿サイト『小説家になろう』へも同内容の小説を投稿しております）