概要
沖田畷の戦い!戦国大名龍造寺と島津の九州の覇権を賭けた一戦。
天正12年3月23日(1584年5月3日)、肥前島原に向かう九州北部の覇者龍造寺軍4万人、対する島津軍はわずか3千人。同盟の有馬晴信の軍5千人を加えても龍造寺軍の5分の1に過ぎず、いくら精強な薩摩兵と言えど無謀な戦いに思えた。しかも、有馬軍は島津の違約を唱えて城から出ようとしない。退却を主張する伊集院忠棟らの前で、家久は水軍奉行梅北国兼を面罵し打据する。翌3月24日早朝、梅北は頼みの鉄砲と全ての船と共に姿を消していた。驚愕する島津軍に龍造寺迫るの急報が入る。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!南の地を震撼させた雄たちの戦史!
こちらは島津対龍造寺という、九州の覇権を巡る戦いを描いた物語!
ひと言で言い切ってしまうなら、本格派歴史ロマンです。
まず目を惹かれたのは描写の力強さ。
設定やら人物、状況なんかは実に丹念に書き込まれているんですけれども、
それぞれの情景にまるで太い筆を思いきり叩きつけたみたいな迫力があるんですよね。
そしてこの、著者特有の緊迫感が最大に生かされるのはもちろん戦ですよ。
大がかりな戦闘シーンに欠かせない「流れ」をきちんと描きつつ、見せどころはバシっと決める――
うん、実にかっこいいんです!
逆にそこがしっかりしているからこそ、細かい部分が生きるとも言えます。
このへんのメリハリ、戦争…続きを読む - ★★★ Excellent!!!九州にも、織田信長に引けを取らない戦国ドラマが有ったんです!
私、九州男児ですが、戦国時代にこんな戦が有ったとは知りませんでした。龍造寺なんて一族も知りませんでした。面白いですね。
作品の冒頭に小振りの戦闘シーンを配置するのは読者を魅き付ける常套手段ですが、その戦闘がクライマックスの大戦闘に繋がる構成力は御上手です。
全体を通して、戦闘シーンには躍動感が有ります。残念なのはWEB小説だという事。布陣図が有ると、戦局の移ろいがビジュアルに理解できて、もっと面白いと思います。
これは作者の実力不足に因るものではありません。地図で九州南西部の八代湾周辺を見ると分かりますが、込み入った地形をしています。そこを舞台に戦局が推移するのですが、土地勘が無ければ、本作…続きを読む