南の地を震撼させた雄たちの戦史!

こちらは島津対龍造寺という、九州の覇権を巡る戦いを描いた物語!
ひと言で言い切ってしまうなら、本格派歴史ロマンです。

まず目を惹かれたのは描写の力強さ。
設定やら人物、状況なんかは実に丹念に書き込まれているんですけれども、
それぞれの情景にまるで太い筆を思いきり叩きつけたみたいな迫力があるんですよね。

そしてこの、著者特有の緊迫感が最大に生かされるのはもちろん戦ですよ。
大がかりな戦闘シーンに欠かせない「流れ」をきちんと描きつつ、見せどころはバシっと決める――
うん、実にかっこいいんです! 

逆にそこがしっかりしているからこそ、細かい部分が生きるとも言えます。
このへんのメリハリ、戦争系の作品を書かれている方は参考になりますし、好物にされている方は絶対楽しめるクオリティがあります。

歴史好きの人だけに独占していただくにはもったいない一作です!

(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=髙橋 剛)

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