第10話

「ひ、酷くないですか?」


「だって本当の事じゃない。パソコン取り付けても、すぐこんな風にしちゃうしね、」




「……すみません。」



言い返せない。



アタシは機械が苦手だ。



「馬鹿なくせに人を振り回して……、」



水沢さんはパソコンから離れるとため息をつく。




「御迷惑かけました。こ、今度からは出来るだけ水沢さんを呼ばないようにしますから、」




ホント、アタシなんてSEの水沢さんから見たら機械オンチもいいところ。



馬鹿にされても仕方ないか。



「ねぇ、今更だけど聞きたい事があるんだけど、」



水沢さんの声にアタシは彼と視線を合わせる。




「な、なんですか?」

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