第50話

「……水沢さん、すみません。」



真っ暗な寝室で水沢さんはベッドに横になっていた。



言い過ぎたかな……。



アタシは彼に近づく。



「……まやは嫌だった?」



「あ……まぁ、誰に見られるか分からないし恥ずかしいですね、」



「俺ってそんな独りよがり?」



……う、めんどくさ。

大胆な事するくせに突っ込まれたら脱出出来ないんだから。



水沢さんの扱いは難しい。



「でも円…き、キモチイイから大丈夫です……」




水沢さんは起き上がる。



「ホントに?」



アタシはコクンと頷く。



「焦るよ~!まやは演技して俺とするの耐えてたのかと思った~!!」



そんなのホントか演技か分かるでしょ……。



「……許してくれます?」


水沢さんはニッコリ笑って、


「一度本気で自分勝手なセックスとかしてみたいかも、俺って“S”かな?」



間違いなく!!

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いぢわるな唇。【完】 うすい @adamu516

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