放課後の教室に、恋はつもる。

「先生、好きだよ」

　目の前の女生徒は、今日も私に好意を告げてくる。

　彼女の名前は、上原メイサ。

　思考も性格も年齢も立場もすべてが違う彼女と私の共通点は、性別だけだった。

「あなたの気持ちには応えられないと、何度伝えたらわかるのですか？」

「先生が受け入れてくれるまで」

　考えられないことばかりが起こる、二年目の教師生活。

　放課後の教室で、今日も私は、彼女に迫られている。