第7話

「今、総務課に連絡したら退社したって言ってたから。」




「あ、そうなんですか…ありがとうございました。」



アタシは浅くお辞儀をする。


そしてアタシは管理ソフトを開けて残業を始める。




「今から残業するの?」



後ろから水沢さんの声がするけどアタシは振り向かずに返事をする。




「明日までにって上司に言われてるんです。」




「……そうなんだ、じゃあ俺帰るから。」




「お疲れ様でしたー。」



アタシは誰にでも言うような簡単な挨拶をした。



用度室のドアが閉まる。




……それだけ。



だってアタシと水沢さんは同僚なんだもの



「……。」



あんな浮気するようなひとに愛想よくなんて出来ない。


出来ないのに…、



ホントのアタシは



まだ彼の事が心のどこかで好きだ。



だって



片思い歴4年ともなると

そうそう諦めるのも



時間がかかる。

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