第19話

「え…?」



「なんでそこで疑問形なのか分からないけど、分からないなら今から教えてあげるから、」



水沢さんはそう言って監視カメラの赤い点滅に向かって、自分のジャケットを投げる。



すると運よくそれはカメラに引っ掛かる。




「き、器用ですね。」



「ああ、コントロールはいいから俺。」



そう言いながら



水沢さんはアタシに



濃厚過ぎるオトナの


キスをしてきた。





水沢さんさっき



アタシを“好きだ”と



言ったけど――――



ダメ・・・考えられないや


水沢さんの唇に手に



アタシは翻弄されてるから


何かを考える猶予なんて



彼は与えてはくれなかった。

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