第22話

アタシ達は駅前のコーヒーショップに入る。



水沢さんはキャラメルマキアートを飲んでいた。

その姿をアタシは見ていた。


「なに?」




「い、いえ。水沢さんてブラックのイメージがあったから、」




「俺は砂糖なしのコーヒーなんて飲めません。」



棘のある言い方。



「何にも俺の事知らないくせに簡単に振ってくれちゃって、ねぇ?」




まだ言うか?



結構根に持つタイプなんだ。


アタシはカフェオレを一口飲んだ。



お店はかなり混んでいた。



「ねぇ、俺達って周りの客からどう見えてると思う?」



「は?」




「まさかさっきまでセックスしてたなんて思わないよな、それも会社で。」




「な、なに言ってるんですか!」



アタシは冷や汗が出る



なんなの、この人……。




「カップルに見えてるんだろうな、」



水沢さん?



「やり直すとかじゃなくて、ちゃんと恋人同士になろうよ。」

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