無限の可能性

図書館には無限の可能性がある。

宇宙の話、科学の話、おじいちゃんも知らない昔の話。

だから僕は図書館が好きだ。

知らないことがいっぱいある。知りたいこともいっぱいある。

たくさん本を読んでいると、たくさんのことに気づく。

メモが書いてあったり、紙が挟まっていたりして、なんだか暗号を解いているみたいだ。


そしてこの夏休み。

僕にはある目標がある。

図書館にある全部の本をあいうえお順に並べるんだ。

お母さんにはまだ、内緒だけどね。


8月27日

ついに全部の本を並べられる。

「わ」から始まる本を抱えて図書館の端へと走る。

何度も確認しながら、順番に並べていく。

そして最後の本を並べ終わったとき、


カチリ


という音が鳴り、目の前の棚が開く。

図書館には、無限の可能性がある。

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