才能

この世界は才能が全て−

成人した俺は今日、才能を授かる。

世の中の人間には、全員に才能がある。

自分にはどんな才能があるのかと、

不安と期待を胸に秘めて、自宅に届いた封筒を開ける。


該当なし


該当なし?!

そんなはずはない。誰にだって才能はある。

俺のどこかにだって才能はある。必ず。必ず...

あるはずなんだ...。


1週間後、俺の腕には無才能の腕輪があった。

腕輪を見た途端、

避けられ罵られ、暴力まで振るわれた。

これがあと何年続くのだろうか...?

と考えていると、ひとつの石が飛んできた。

俺の中で何かが切れた。


気がつけば目の前には冷たくなった誰か。

僕は瞬時に状況を理解した。

その途端、様々なアイデアが浮かぶ。

これなら、罪に問われない...!


やっぱり、僕には才能があった。

殺人の才能が。

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