矢文

一通の矢文が届いた。


2025年6月21日、マンションの601号室に届いた。

こんな時代に届くのかと大きな話題になった。

その内容は、


本能寺焼失。織田信長無事。


どこへ向けてか放たれた矢文は時を超え、マンションの一室に突き刺さった。

どれだけ探しても見つからなかった理由がそこにあった。

そして何より織田信長が生きていた事実。

歴史学者たちはこぞって分析に取り掛かった。

日本の七不思議に数えられる謎が解明されるかもしれないからだ。


分析の結果、間違いなく1581年に書かれたもので、

筆跡を分析すると一人の家臣が浮かび上がった。


明智光秀だった。


謎は深まるばかりであった。


これが、601号室の変である。

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