第23話 エーテル星の特殊能力
アカネとハヤトはパンを食べきった。
「どう?パン、わりとおいしいだろう。」
「素朴な味。悪くなかった。」
「そうか。これで、2人もアトランタの食べ物を口にしたから、できるよね。」
「えっ?何を?聞こえないか。アトランタ人の声が。」
アカネが「聞こえないよ。」
「そうか。2人とも耳じゃなくて脳内の電磁波で受信するんだ。」
「受信?」
2人が集中した。「うん?聞こえた。」
「聞こえたぞノボル、どうなってるの?」
「エーテル星の特殊能力と言いたいが、意外と他の星人たちもこの能力は使える。
もちろん一部だがな。
我々、エーテル星人の電磁波能力はすごい。
強力、かつ正確だ。
僕やブラム、ルークが時々脳内会話しているチャンネル、あれだよ。
電磁波の送受信。
口で話して耳で聞く。この会話は普通だ。
辺境の星、地球ではこれが主流だ。
しかしどの生命体も心の脳内の考えを表にすることは通常生活では、無い。
その脳内の本心を聞き取れる能力だ。」
ハヤトが「超能力使いみたいで、カッコよくない?」
「だよね。」アカネ同調する。
「それがこの土地で、アトランタ人の作った食べ物を体内に摂取することでこの能力は開花する。ここは地球上でありながら、時空空間が違う。だから、地球人以外の宇宙の他の星人も、集まって来るんだ。
人も物も情報もすべてここに来る。
だから宇宙交易アトランタというか言われるんだ。」
「わかった。もう一度やってみる。」
ハヤトが「聞こえる。聞こえるよ。」
「さすが、地球人代表、ハヤト。」
アカネも「私も聞こえる。えっ?何これ?
アトランタ人以外の会話が聞こえる。
ノボル、ゴーカイ星人?
アトランタごと空間移動?取り込む?
ノボル、変な会話が聞こえたけど、大丈夫?」
「あー、大丈夫さ。アトランタは遅かれ早かれ、この地球上から独立する。宇宙交易で得る利益が莫大過ぎるからな。それを敵のゴーカイ星がねらっていたんだ。そして空間移動された。」
ルークが「そんな大事なことペラペラしゃべっていいのか?」
「問題ない。今度の宇宙会議バプーでも議題にのぼる。奪還アトランタの議題だ。
それにアトランタは元々、地球空間に存在する街。ハヤトとアカネが地球代表で奪還を叫ぶ。いいシナリオだ。」
アカネが「ねえ、聞こえるんだけど。浅香さんの声?」
ハヤトが指を指し「浅香だ。横に背の高い男子がいるぞ。」
ルークが「タカだ。」
僕は目を凝らす。
「シズクと・・・兄貴だ。なぜここに?」
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