第5話 今夜エーテル星流星群
「なんだって?」頭の中が混乱している。
「私はノボルが演技で知らない振りをしてるって思ってたけど、本当に何も覚えていないのね。私のこともシズクっと呼んで、あんなに仲がよかったじゃない。」
「?シズク?僕の記憶が無いことで話、盛ってないか?」
シズクは顔を左に向けて「そう?盛ってないよ。」間違いなく盛っている。
「まあ、いいわ。ノボル、今夜私達のエーテル星より仲間が地球に到着するわよ。流星群。」
「それTVのニュースでやってた流星群のこと?」
「そうよ。私達の星は定期的に地球の軌道に接近するの。地球への留学よ。」
「留学?分かりやすい説明してくれ。」
「私達の星は地球から578億光年離れている高度な英知文明、科学が発達している星よ。
辺境の星、地球とは比べものにならないほど進んだ生命体の星よ。
辺境の星、地球でのサバイバル体験が私達エーテル星の王族として必須なの。知識教養のための。それを留学と呼んでる。
地球でも他の言語の国で学ぶことを留学と呼んでいるでしょう。あれと同じかな。」
「そうだな。4月から大学へ行った兄貴も留学したいって言っていたな。
全く違う言語、習慣の文化に触れることは脳内の叡智になるって。」
「ノボルにお兄さんがいるって知らなかったわ。そんな情報もらってないわ。」
「シズク、本当に僕は君が言う、地球外生命体なのか?やっぱり僕は信じられない。」
僕は口に出さずに,もしかしたら、兄貴がいなくなって寂しくて、変な幻でも見ているのかもしれない。
「ノボル、そんなことないよ。すべて本当よ。さっきノボは口にしなくて、脳内で“もしかして幻?”って考えてたでしょう。私達はテレパシーでは会話するの。
だから分かったのよ。」
「でもまだ信じられないな。」
「ノボルが地球の大気圏突入の時に宇宙船が故障したって情報はあったの。
でも見かけに、損傷なかったし。記憶がないのは、そのせい?」
「さあーな。」
「でもブラムがノボルを迎えに来たんでしょう。50光年に一度の全宇宙会議がはじまる。私達のエーテル星代表、3王子ノボル、ブラム、ルーク。3人揃わないと全宇宙会議でのエーテル星の権限が失効する。ノボルのお父様、エーテル星、国王がこの全宇宙で築いてきた地位を維持できなくなるのよ。」
「そう、言われても。」
「ブラムがノボルを迎えに来て、残るはルーク。ルークはどこ?」
「僕が知る訳ないだろう。」
チャイムがなる。僕らは教室へダッシュ。
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