第9話  ハヤトとエーテル星人

僕らを宇宙人だとあやしんでいるアカネに

「そんなことはないさ。ただの双子だよ。」

ブラムも「髪の色は僕が緑。それだけの違いさ。それに僕の方がノボルよりイケメンだけどな。ハハハ。間違っても宇宙人なんかじゃないよ。」

僕も「顔はブラムと同じだ。でも性格はもちろん違うさ。間違いなく地球人だよ。」

しまった。地球人だ強調してしまった。

余計に嘘っぽく聞こえる。

アカネは何か言いたげだったが、先生にあてられて教科書を読み出した。

シズクが振り向き、脳内会話。

『ノボル、まさかアカネに正体バレてない?』

『大丈夫だ。なんとかごまかした。』

『そう。』シズクは前を向いた。

こうして、なんとかブラムの初日が終了。

帰りに校門までハヤトと一緒だった。

「ブラムはノボルと一緒か。いいなあー。

明日は土曜日、学校の帰りにノボルの家に遊びに行ってもいいか?

できれば徹夜でゲームしたい。」

「別にいいけど。ファンタジーゲーム、ハヤトはやる?」

「やる。やる。ほんといいの?」

「いいよ。でも一応母さんに聞いてみる。」

「やったあ、3人でゲームだな。」

僕は兄貴が4月に大学へ行って家を出てから、正直寂しかった。

5才も離れてるせいか、両親より兄貴の方を頼りにしていた。僕のことをわかってくれる、一番の理解者だった。

僕は兄貴がいなくなったせいで、突然、流れ星に乗ってブラムが、現れたのは幻覚、幻だと思っていたが、ブラムは実在する。

それに50光年に一度の全宇宙議”VA PUバプに分身のブラム、ルークと出席しなければ僕らの星、エーテル星が大変なことになるとか。

すべて幻の夢の出来事じゃなく、現実だ。

僕はおかしくない。

正常だ。

僕は寂しくない。

『ホントに?』

「誰だ!」

ハヤトが「どうしたのノボル?大きい声を出して。」

ブラムも「ノボル、顔がコ・ワ・イぞ。」

「声が。声がして・・・」

「大丈夫か?何も聞こえなかったぞ。」

「おーい、ノボル!」

学級委員のアカネが後ろから追いかけて来る。

マズイ。

「ハヤト、悪い。また明日。ブラム、走るぞ。」

アカネが「逃げられた。」

ハヤトが「どうしたんだ?委員長。ブラムに用事か?」

「もちろんブラムもだけど。ノボルに聞きたいことがあって。」

「そっか。明日、学校の帰りにノボルの家に泊まりに行くけどアカネも来る?」

「行くわ。明日ね。」アカネの目が光。

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