第25話 ゴーカイ星は仲間?敵?
「おう、ノボル、久しぶりだな。」
兄貴の反応は普通だ。
「兄貴、どうしてここに?」
兄貴はルークをチラリ見た。
「その前にルークがいるってことは、ノボルに僕の正体がバレたってことか。」
「そうだ。兄貴。どうなっているんだ。
兄貴がゴーカイ星人だったなんてショックでしかないよ。なんで隠してたんだ。」
兄貴は天を仰ぎニヤッといつものやさしい笑顔で「僕の弟、ノボルが可愛かったからかな。」
「なんだよ、それ。」
「確かに、はじめはエーテル星の次期王が記憶喪失でただの地球人として生活していると情報があって、接触した。
僕もゴーカイ星人の次期王だからな。
しかし、ノボルも地球人の母さん、父さんは本当にごく普通のやさしい地球人だった。
言語、行動は僕ら宇宙の星からするとありえないくらい、地球は原始的で無駄の多い生活。
正直はじめは、文化?生活の違いに戸惑ったよ。」
「だったらなぜ、僕にあんなに優しくしたんだ。」
「そうだな。ただノボルが、かわいかったからさ。」
「えっ?」
「敵のエーテル星人、ノボルを倒すことは、たやすい。しかし、ノボルはエーテル星の記憶をもたない。ただの地球人。宇宙では、ほぼ消滅している、口を使って食べる。口を動かして話す。移動も歩く。すべてが非合理的な、太古の生命体の生活様式だ。そんなの体験していたら、僕も自然と地球人になっていた。
だからノボルが母さんから𠮟られていたら、
かばうし、助けてあげたいと自然と思った。
ただの地球人の兄弟のように。」
「兄貴。兄貴でも、どうしてここ、アトランタにシズクといるんだ?」
「話すと長くなるが、先に言っておくがシズクはノボルのフィアンセだ。なにもないからな。」
横でシズクが笑った。
「タカ、そんなに真剣に否定しなくても。
でもこれでタカが弟、ノボルのことを大好きなのが改めてわかったわ。私が言うわ。私達同盟を結んだの。ノボルのために。でもそれはエーテル星とゴーカイ星のためでもあるのよ。」
「ここからは僕が話すよ。このあと地球時間の数千年後にアトランタはゴーカイ星が我々の星に空間移動させる。」
「宇宙交易都市アトランタ。莫大な利益をもたらす。その結果、近い未来宇宙は均衡を保てなくなる。」
「それって。」
「そうだ。長い戦闘状態が続く。そのためにもゴーカイ星のアトランタ空間移動を阻止しなければいけない。平和じゃないとマンガも落ち落ち見てられないもんな、ノボル。」
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