第11話 正体がバレた宇宙人
「おはよう。」次の日、僕はブラムと登校だ。
1人での遅刻寸前のドキドキ感はしばらく封印だ。
「行ってきます。」
「ノボル、今日は早いのね。」
「ブラムと一緒だから。」
「そう。今日は母さんたち、おばあちゃんの家に泊まるから。
お友達が来るんでしょう。夕食はカレーを作っておくから温めて食べなさい。
危ないことしないように。あと戸締りもちゃんとしなさい...」
「母さん、わかった。わかった。じゃ。バタン。」
母さんは何か言いたげだったが少しわずらわしかった。
僕はもう中学生だ。まるで小学生の子供に言うようだった。
ブラムが「そうだな。ノボルは小学生じゃないし。宇宙人だもんな。心配はいらさいさ。」
「ブラム、僕の脳内をのぞいたな。」
「でもさ、ノボル、エーテル星も同じさ。
どの星でも母さんは口うるさい。心配しすぎ。子供扱いしたがる。」
「そうだな。」
僕らは家を出た。
朝のバタバタ感。母さんの小言。兄貴のいた時もこんな感じだったなあ。
懐かしい感じだ。
僕は、ちらっとブラムを見た。
僕と同じ顔。緑の髪の色。
「おはよう。」前から大きな声。
ハヤトが校門にいた。
「おはようハヤト。大きな荷物だな。何が入ってるんだ。」
いきなりBigポテチが見えた。
「ハヤト、なんだお菓子でいっぱいじゃん。」
「友達の家に泊まるのって、初めてだし、張り切ってしまった。ウチの母さんも宜しくってたくさん持たせてくれたんだ。」
「以外だった。ハヤトは僕とは違って友達多そうだから、泊まりなんか、しょっちゅう行ってると思ってたよ。」
「ノボル、僕をどう見てるんだ?友達の家に行くのは、ハードルが高い。その点、ノボルには何も考えずに言えた。なんだろう、気を使わずにすむし、遊びたかったんだ。」
僕は「えっ?それって、いい風にうけとっていいのかあ?気をつかわないって?」
ブラムが「要するに、気が合うってことじゃないのか。気を使わないのが友達。
一緒にいて家族の次にリラックスできる、的な?」
ハヤトが「そう、それだ。ブラム。僕の言いたいことはそれだ。」
僕はとりあえず「ありがとう。」と答えた。
チャイムが鳴るぞ。僕らは教室に走った。
アカネが「ノボル、今日、帰りにハヤトがノボルの家に行くんでしょう。私も行くからヨロシク。」
「えっ?」
そしてアカネは黙って携帯を僕に見せた。流れ星が。
でも?よく見ると
緑の髪のブラムが空から飛んでいる。
アカネが「ノボル、これが証拠よ。宇宙人みーつけた。」
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