第18話 とりあえずお泊り会

僕らは目の前のお菓子の山とゲームと宇宙の真面目な話で2段ベットが占領する狭い部屋で

しばらく沈黙した。

が僕は「とりあえず、今日は宇宙会議バプーのことは忘れて、遊ばないか?

ハヤト、ゲーム徹夜でするんだろう。」

「そうだな。遊びたい。」

ブラムも「地球のオンラインゲームも悪くない。かなり旧式だが楽しめる。ハヤトやろうぜ。」

ハヤトも椅子を並べてゲームデスクに2人並んだ。

僕はアカネに「これですっきりしたかい?

学校で僕らのこと宇宙人だと気づいたのはアカネだ。すごいな。」

アカネはチョコクッキーを口にくわえて

「なんで、学校であんなこといったか覚えてないのよね。でも確かにノボルとブラムが宇宙人だと確認したのよね。」

ブラムがゲームをしながら背中越しに「やっぱり、ノボルの電磁波を感じとったんじゃないか?ノボル、僕らの宇宙、エーテル星では普通だけど伝達方法で、例えばノボルがプラスの電磁波をもっててさ、後で会いたい奴にはノボルのマイナスの電磁波を送って後で引きあうみたいな、あれだよ。」

僕は地球に激突する寸前に僕の伝達電磁波を送っていたんだな。」

アカネが「でもさ、あの流れ星、火球はかなり大きかったのよ。私とハヤト以外にも見ている人たちは多かったと思うけどなぜ、他の人達は覚えていないの?」

ハヤトも「そうだな、あの流れ星は大きかった。」

僕は「確かに大勢が目撃しているはずだ。

しかしあの時、僕の電磁波を受けたのはアカネとハヤトだけだ。それだけのことさ。」

ブラムが「要するに、アカネとハヤトの受信電磁波力が宇宙対応型ってことだと思うよ。」

「そうだな。」

アカネが嬉しそうに「ノボル、じゃあ、私とハヤトは特別!ってことだよね。」

ハヤトもコントローラーを持ちながら振り向き「いいね。特別って響き。特別か。」

ブラムも「ちょっと待った。僕もその特別って響きは好きさ。もちろんノボルもだろう。」

「そうだ。特別。他とは違う特別な存在。いいな。そうだ。そろそろ夕食にしないか?母さんのカレー食べないか?」

「食べたい。」

「僕も。」「私も。」

僕らは狭い僕の部屋でカレーを食べながらベランダから夜空を見た。

「あれ?さっきは雨降ってなかったのにな。

今夜は雨の予報じゃ、なかったはず。」

「急に雨か。残念。せっかく天体望遠鏡でもっと星のこと宇宙のこと教えてもらいたかったのにな。」

「しょうがないさ。6月だ。雨の季節だ。」

「そうだな。雨か。」


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