第8話 地球の学校
ブラム転校初日は、無事終了した。
地球の学校システムが珍しく、いちいち大げさに感動していた。
学食に行った時にも
みんなが競って限定スペシャルランチを注文していたのに驚き、
「地球人は、まだ固形物でエネルギー補給しているんだ。」
ハヤトが「ブラム、何、宇宙人みたいなこと言ってるんだ。まあーだまされたと思って限定スペシャル食べてみろよ。」
ブラムが僕に耳打ち「せめてエナジードリンクにしてくれ。口を動かして食べるのは苦手だ。」
「ブラム大丈夫だ。僕もエーテル星人なんだろう。この僕が食べることができてるんだ、信じろ。た・べ・ろ。ハヤトも勧めてるぞ。」
ブラムが一口
「うまい!なんだこの固形物は。こんなにうまいものは初めてだ。脳内の神経がピリピリするぞ。スパイシーな香りと肉。うまい。大きめのジャガイモにオレンジのにんじん。色合いもいい。
デザートのプルプルするプリン。カラメルの味が最高だ。
地球人の学校では、こんなに、うまいものを学食で出しているのか。」
ハヤトが食べながら「ブラム、言った通りだろう。カレーだ。限定スペシャルランチはプリン付きで最高さ。」
「ハヤト、お前の言う通りだ。明日からは学食一番ノリだ。
辺境の星の料理など期待はしていなかったが、
うまいな。ノボル。いいな地球の学校は。」
「そうか。気にいってくれてよかったよ。」
ハヤトは僕らの会話に?ながら、おおらかな性格なのか、なんとなく受け入れて聞いている。
昼休み後、5時間目。
ブラムが国語の授業中、女性の先生に
「先生、ずっーと立って教えるのって、疲れませんか?
地球人の筋力は原始的で僕らより弱いと聞いてます。
それに女子は男子より弱いと。
先生は女子なんで足が疲れますよね。」
明らかに先生が、えっ?動揺しているのが分かった。
先生は「ブラム君、ありがとう。教師をしていて、生徒から足の心配をされたのは、初めてよ。
ありがとう。でもブラム君、君も地球人でしょう。違うよ。僕らは. . . 」
僕は慌てブラムの口をふさいだ。
脳内会話で『ブラム、エーテル星人のことは言うな。今は、僕らは地球人だ。
地球人になりきれ。』
「そうだった。先生、僕も地球人です。
女子の筋力が弱いから、気になって先生に、言ってみただけです。」
「そうなの。心配してくれてありがとう。」
アカネの目がブラムの言動をジーっと見ている。
僕は思わず「アカネ、委員長、大丈夫?」
アカネが「ノボル達って、もしかして宇宙人?」
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