第五章 いつかの未来へ 4
道中―――――
今、三人がお墓に向かって歩いている。
なぜ三人か…それは、サキが旦那に子供達を預けにいくために、一時的に皆から離れたため、お墓で合流する手はずになったからだ。
「リーネ、大丈夫か?」
「うん……ボクは……大丈夫……だよ!」
「大変そうなら、言ってくれよ!」
ライが心配そうにリーネを見ながら、語る。
「ライ君心配なのは判るけど、それ以上は、リーネちゃんの事信用してないように見えるよ」
二人のやり取りを側で見ていた、ロキ(女性)は微笑ましいと思いながら嗜める。
「信用してないって、分けじゃないけどさ、この前、リーネが「!!!」張り切りすぎて……だから、張り切ったリーネは心配なんだよ……」
困った顔でリーネをチラッと見ながらロキ(女性)に
「あ~~それじゃ、リーネちゃんの事が心配にもなっちゃうね。
本当にライ君、リーネちゃんの事大好きなんだね!」
その言葉に、二人は盛大に顔を赤らめて、ライは頬を掻きながら明後日の方向を向き。
リーネは、恥ずかしさからまたうつむいた。
だけど、ロキ(女性)は見逃さなかった、二人が赤くしながらもお互いの手を握りあったことに、その光景にクスクスと微笑んだ。
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そんな光景をみていたらロキ(女性)は、ちょっとしたイタズラ心が芽生えた。
「もうすぐだし、そのまま手を繋いでいてあげたら安心じゃない?」
「そ……それは……/////」
「ウ~/////」
二人は、また赤くなる。
二人が結婚してもうすぐ2年、初々しく想い合っているのは未だ変わらず、まだ恥ずかしさが抜けないみたいだ。
「そ……それより、サキの子供達の名前を聞くの忘れてたな!」
これ以上はマズイと思ったのか、ライは話しを変える事にした。
「そ……そういえば……そうだね」
「泣き出しちゃったから、たしかに聞く間も無かったね。何て名前だろう?」
他愛ない会話の後、
「実は二人で話し合って、一つ決めてることが有るんだ」
「うん……だけどそれは……サッちゃんも……一緒に……お兄ちゃんの……前で……話す……ね!」
二人の真剣な眼差しに、今聞くのは、やぶさかではないと感じ。
「わかった。今は何も聞かないね」
そんな会話をしながら、目的地へとたどり着いていく。
続く
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