第三章 名も無き少女の物語 3


‐‐‐‐‐‐‐‐‐




‐『貴方には、何故だかわかりますか? 』‐


あの後、女性の問いかけに答えられないことを覚り、女性に眠る事を告げて別れる。


男性は、言葉の意味を寝床に着きながら考える。


(『英雄』と呼ばれた少年、だけど自らの事を『悪』と名乗り否定する。

何故、自分を『悪』と断言したんだ? )


答えを考えている末に、自分が一方向の見方しかしてない事に、気付いた。


(そうか──彼は知っていたんだ。人を殺した自分は『咎人』であることを、どんな大義名分や言い訳を言ったとしても---それが、誰かの『未来を奪う』行いであることをーーー)


そして、その可能性に気付いたがゆえに一つの答えを導き出した。


(それは彼が命を奪った、その山賊達と一緒であることを……彼は気付いていたんだーーー)


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                続く

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