第三章 名も無き少女の物語 4

男性が、答えにたどり着いた時。


(どうして、彼の事を話してしまったのでしょう? )


あの日、彼と彼女達の間に交わされた、たった1つの約束--『』の約束を胸に、今も生きていく。


(いつか、会えるその時まで、彼との約束が私の生きる目標、この命尽きるまで……)

想いを胸に、星空を見上げる。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐


そして、陽が昇る頃。体格の良い男性が起きてきた。


「おはようございます」

「おはようございます。あれ……もう一人の方は、まだ眠っていますか? 」

挨拶をする、体格の良い男に朝食の準備をしながら、女性が挨拶を返す。


「ふぁー、おはようございます……すみません、遅くなりました」

少しして挨拶と謝罪しながら、長身細身な男性が起きてくる。


「おはようございます。良く眠れましたか? 」

昨夜の事に触れず、挨拶を返す。


「はい。ありがとうございます」

ギスギスした雰囲気を感じとるが、触れずに話を変えることにする。


「後どのくらいで、貴女の村に着きますか? 」

「食事を摂ってから、進むので……お昼前に着くと思います」


「それでしたら、出発を少し遅らせましょう」

「……!それは、良いですね! 」

「何故です? 」

長身細身な男性が出発を遅らせる事を、提案するが、女性がもっともな質問を返す。


それに、長身細身な男性が答えた。

「今まで、貴女のお言葉に甘えて火の番を任せっきりにしていました。貴女は、十分に睡眠がとれてないのに進むのは、あまりにも危険です」

体格の良い男性が続けて提案をする。

「なので、貴女に十分に休息をとってもらいお昼前に出発をするのは、いかがですか? 」


                続く

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