第五章 いつかの未来へ 2

居間に入ると他の方達は、もう揃っていた。


「「皆さん、おはようございます!」」

「おはようございます。よく休めましたか?」

その言葉に、ダカル達はお互いに見つめ合い、微笑んだ。


「……?」

「先ほど、ナムラ村長にも同じことを言われたので、つい……」

いきなり、微笑んだ二人にロキ(女性)はクビを傾げキョトンした。


「フフ、そういうことですか」

そして、合点がいったように微笑んだ。


「クク、みんなそろったようだし、食事をはじめようか」

笑いを噛みしめるように食事に促す。


―食事を終わらせて、お茶を飲んで一息ついている時―


「そういえば、ミツ……ロキさん、今日は何か予定はあるのかね?」

ナムラは、名前を呼ぼうとして一度クビを振り言い直した。

「今日は、サキちゃんがこの村に着くので、ライ君とリーネちゃん達と皆でいろいろ・・・・回る予定です。」

彼女は、いつになく輝いた笑顔で話す。


「そうなのか、ワシも残りの仕上げがあるから夕方近くまで工房に籠る予定でな。ダカルさん、ガクさん(男性2)のお二方に案内をしてられなくてのぉ。お願いしようと思っておったが……水入らずで過ごしたいだろう」


ナムラは、二人に顔を向けて。


「ワシは手が離せず、彼女には先約があるみたいで、申し訳ないが、本日は案内が出来ませぬ」

困り顔で頭を下げて、謝罪する。


「「いえ、滅相もありません。私達は予期せぬ来訪者なのですから」」

異口同音で手とクビを勢いよく左右に振る。


「あの……それでしたら、ナムラさんの作業を見学させてもらえませんか?」

「私も見学してみたいです!!」

二人が案内の代わりに、見学を申し出た。

「フム……作業中は危ないので、離れて見学していただく形になっても良ければ……見るのはかまわんが……よろしいか?」


ナムラが顎に手を当てながら考え込み、条件付きで許可するうまを二人に尋ねる。

「「あ……ありがとうございます。その条件でお願いします!!」」

もともとダメ元のお願い、断られても仕方無しと思っていたが、許可を貰えて2人は嬉しく思ってしまった。


ひとしきり会話が終わり、ナムラがみんなに目を合わせながら告げる。

「今日から2日間は『祭り』の日だか、ケガのないように気をつけてほしい」

「「「「はい」」」」



                続く

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