オルガノン教会にて……

「ところでこの街にある女神像は5体じゃなく、正確には6体あるって事だろ。そこにある女神像は何処に位置するんだ?」


「ここにあるのは東になる。残りは北と、南東、西、南西、そして中央じゃ。女神像は星の図面にて街に六ケ所配置されておる。一つでも像に異常が起これば、その影響はダイレクトに女神像にも影響を及ぼす。それが例え遠くの場所に置かれていようとも、異変が起きれば解ることだ。ワシが思うに何処かで女神像に異変が起きてこのようなことになったのかもしれん。像は既に壊れている可能性もある。なんとも言えぬ……」


 そう言って話すと神父は深刻な表情を見せた。近くの椅子に座ってため息を吐いた。アルスは、近くで女神像を見上げると不意に呟いた。


「他の場所にある女神像を確認しようとも、外はモンスター達がいるから危険だし。まあ、ここの女神像は何処も異変は……ん?」


 そこで何かに気がつくと指を指した。


「それにしてもあの女神像は何で翼が片っ方しか無いんだ? それによく見たらあの像、片側の顔に黒いマジックで眉毛に落書き書かれてやんの、ぷっ!」


 その瞬間、神父の目ピカッと光った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俺様、伝説勇者! 成瀬瑛理 @face52

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ