ニート生活終了のお知らせ。

「アルスー! あんたいい加減にしなさーい! なんで今月の携帯料金が6万になってるのよー! あんたまたゲームで課金したわね!?」


「うるせぇババア! 人がいくら課金しようが黙ってろ!」


「あんたゲームの課金設定、勝手に弄ったわね!? 1万以上課金したら制限かかるように設定したのに、どういうつもりよ!」


「課金できる制限金額が毎月3000円でやってられるか!! 1ヶ月以内にどれだけの新ガチャがでると思ってるんだ!? しかも復刻ガチャとなったら、10連ガチャで軽く3000円は飛ぶぞ!」


「だからって親の携帯勝手に操作して、金額制限の解除をしていいと思ってるの!? 携帯料金6万どうするつもりよ!」


「うるせぇ! 金くらい、父ちゃん、兄ちゃん、姉ちゃんから出してもらえれば、それで済む話だろ!」


「アルスお前って奴は、父ちゃんの稼ぎを当てにするつもりか! お前はもう二十歳過ぎてるんだから、さっさと職について働きに行け!」


「ああん!? 何で俺様が働きに行かなきゃなんねーんだよ! 俺はな、この聖域へやからは一歩も出ねーぞ!」


「母ちゃんは恥ずかしいわよ! あんたみたいな、ぐうたら息子抱えて、いつまで面倒みなきゃいけないのよ! せめて自分のことぐらい自分でしっかりとやりなさいよ!」


「ババアもジジイも俺のこと何もわからない癖に、ギャーギャーうるせんだよ! 俺の名前を祖先の勇者アルスの名前にしやがって! お陰で俺の人生、何もかもめちゃくちゃだ! この名前のせいで、俺がどれだけ苦労して生きてきたかもわからない癖にふざけんじゃねーよ!」



「んまぁ……! 子のこったら……!」



「いいかアルス! 父ちゃんだってお前が生まれた時、その名前をつけようとした爺ちゃんを止めようとしたんだ! だが、頑固な爺ちゃんは一歩も譲らず、お前はアルスの名前になったんだ! 父ちゃんも母ちゃんも好きでお前にそんな名前をつけたくてつけたんじゃ……!」


「言い訳はウンザリだ! ともかく、俺の人生めちゃくちゃにした以上、最後まで2人には面倒みてもらうからな! 俺様は絶対にこの部屋からは出ない! わかったらさっさと部屋から出ていけ!」


『アルス! あんたなんか生むんじゃなかった! 母ちゃんはもう限界よ、あんたはこの家から今日中に出て行きなさい!』


「やかましい! 誰も好きで生まれてきたわけじゃねー! それに生んでくれって頼んだ覚えもねーんだよ!」


『お前いい加減にしろ! 父ちゃんと母ちゃんをこんなに苦しめて、お前は一体、何がしたいんだ!』


「お前ら2人が気持ちいいことしたついでに生まれたのが、この俺で悪かったな!」





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