夢の終わり。

「何でだよ……! 何で俺なんか庇って助けたりなんかした!? 俺なんか、あんたらにはただのお荷物でしかないバカ息子なのに何で助けたりなんかしたんだよ!? 俺なんか庇うなよ、バカオヤジ! 俺は生きてても世間ではゴミでしかないただの役立たずな奴でしかないのに、このまま生きててもしょうがないのに、万年引きこもりニート野郎なのに一体、何故……!?」


「アッ、アルス……お前はそうおもうが、父ちゃんと母ちゃんにとってはお前は可愛い息子だ……! そんなに自分を責めるな……ッ……!」


「オヤジぃ……!」


 父親は悲しむ俺に向かってそう言うと口から血を吐いた。


「……っ、一体何がどうなってやがる! どうして街がいきなり……! これは一体何なんだよ! 何でこんな事に……!」


「ハァ、ハァ、ハァ、っ、落ち着けアルス……! これは恐らく街に張ってあった結界が解けたんだ……! くっ、ぐふっ……!」


「はっ、結界って……!?」


「この街には、昔から存在する女神の石像が5体ある。その石像は街を守る為の言わば結界だ……! その女神の石像に我々は今まで平和に守られていた…――!」


「女神の石像だって……!? それはまさか街の噴水広場にあるやつか……!?」


「ああ、爺ちゃんが昔言っていた。この街を守る為の女神の石像がこの街のどこかにあると。街の噴水広場と、教会と、あとどこだったかは忘れたが、女神の石像は5つ存在するのだ」


「その石像がこれに関係してるってわけか!?」


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