第22話 エピソード②

そんなこんなが、唯一の女性の新人であるアリサは内心不満だった


で、もっともっともっと不満だったのはコレだ



パシッとキレイめの夜会巻きのヘアスタイル


雪白の肌にメイクは隅から隅までバッチリ


クリンクリンに上げに上げた睫毛と極細のアイライン


ラメ入りの何かの粉? 肌の正体不明のキラキラが悩ましい


〜だが、どうしてか厚化粧の雰囲気が無い



不思議?な雰囲気をまとう美形教官に、アリサはメラメラと敵愾心を抱く



アリサは両親ともに体育会系で小さい頃より「素顔が最良」という環境で育ってきた


日焼け止め位がせいぜいだ


つまりーーーーー


『こういうケバい女って大嫌いだわ〜〜』


『どうせ汗でグチャグチャになるんだし、必要無いじゃん』


偽らざるを得ない本音だった


なのになのに


なのに〜〜〜〜〜〜!



「うほっっスッゲー美人教官じゃん?!」

「マジ惚れちゃっていいかなー」

「ホンノリ良い香りがしてそそるよなー」

「彼氏いんのかな?」



……男って奴はホントホントにどうしようもない


あーいう素っ気ない魔女タイプの悪女

(に決まってるし?!)が大好き大好物


鼻の下を伸ばしちゃって馬鹿としか言いようが無い



『こんな女が

自分達なんか相手をするはずが無いって何でわかんないかなー?!』


アリサは胸の内で怒りを込めてブツブツ毒づく



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る