第18話 エピソード⑱
ミオの個性的な家、祖父が建造した自宅はかなり大きい。
「私一人だから、こんなに大きいとかえって使いにくいわよね」
どんな屋敷かというと、外観『箱』みたい、まるで要塞のような二階建てコンクリート製のデザイナーズ住宅〜
一級建築士にオーダーメイドで作って貰ったという特殊な建築様式だ
コンクリートの打ちっ放しは丁寧にケアをし続けると、まるで木の木目のような美しい趣ある外壁になる
〜年月を経て、次第にこなれたイイ感じに育ちつつあるのがミオは好き、内なる自慢なのだ
上から見ると「ロの字型」
芝の美しい、中庭に向けての壁面は全てガラス張りで開放的
究極のお洒落の追求もあるが、ハンターの家系だから兎に角安全最優先だ
これならば侵入しにくく、仮にグンッと飛び越えて侵入されたとしても直ぐに解る造りになっている
うんと小さい頃の、小狼だったイカロスは中庭でピョンピョン自由に遊んで暮らしていたのをミオは思い出す
〜もうあんなに大きくなっては、全然運動量が足りない
『たっぷりの広さを持つドッグラン〜
グラウンドで何時間も、訓練以外でも駆け回る必要があるから無理だけれど』
ベルギリウスやイカロスとも別れて、しんみり人恋しい
「うーん、下宿屋でも始めようかしらねぇ〜」
ミオは少し考えてみる
「確かアパート経営とかだと、公務員の厳しい副業規定にも引っかからない数少ない物〜じゃなかったかしら?」
〜二日間、みっちり一人と一匹と濃密な時間をワァワァきゃぁきゃぁ過ごした後では正直この静けさはメンタルに堪えた
ちょっとさびしい
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