第25話 エピソード⑤

出向してきたド新人

自分アリサにとっては、正に雲の上の存在の人物


「おめでとう!短時間でよく頑張ったね」


ヴァンパイアハンター協会地方支部・所長〜


まるで俳優の如くに容姿端麗な水上所長からも直々に


温かく、真心のこもる有り難いお祝いのお言葉を直接戴いてしまう


ガッシリと力強い握手の際には気持ちが舞い上がり、思わずボーッとフワフワ見とれてしまった


滅多に居ない、男気が感じられる本当に格好いい男性だった



アリサはスポーツ以外〜

しかも苦手だと思っていた学業のジャンル


〜生まれて初めて勉強方面にて表彰状と盾を貰った


「凄いわ!!なんて凄いの♡」

「やったじゃないか♪お父さんも感動して飛び上がりそうだよ!」


リモートで両親から感激のお祝いの言葉


元の職場の同僚達からも様々に、次々降るような頑張った事への賞賛


〜熱い激励とお祝いのメッセージを贈られ、受け取る時なんだか恥ずかしかった


アリサは林檎のように真っ赤になり、大いに照れまくった



********



「でもなんで『出題される場所』〜

ミオ教官はピンポイントで答えがわかるんですか?」


「?さぁ」


「え?!」


『さぁっ、ッてーーーー……!!』


怪訝な気持ちで、思わず強く気色ばむアリサに対し、ミオ教官より淡々と、さも当たり前のように答えが返ってきた



『やっぱりこの人嫌いかも』


当たりまくりの万全なヤマを教えて貰っておいて、コレを言うのはアレだが


彼女の手の上でいいように転がされている〜


『まるでインチキをしたみたい』


むかーーーっとモヤモヤッとした



『ヤッパムカつくわ』




そんなこんなの日々の後


彼等にとって大きなストレス

研修の最大級のヤマ場であった、テスト打ち上げの飲み会が行われた



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