第26話 エピソード⑥
「カンパーイ!」
「アリサのトップテン入りを祝して♪」
「皆も好成績♡」
「ホントよく頑張った〜!」
アリサ達は神経を使いまくってHP削られまくり〜の重圧からの開放の区切りとして
研修場所近辺で評判の良い、安くて美味い〜
店長の顔で漁港から直送という、新鮮な刺身をぶつ切りの一品料理
山奥の蔵本より直で買い付けたという地酒が最高〜♪
お薦めの居酒屋でたらふく食い飲みに吞んだ
「!!やっす〜〜〜!」
「ぅほ♪こんなデッカイサザエの壺焼きなんて初めて食べた〜」
「じゃ大アサリは?うまいよ?」
「蛤の酒蒸しはお客さんどぉ〜??」
温かくフンワリ立ち上るお腹が鳴る堪らない美味な香り
美味い、美味すぎる!!
ビックリしたのは真珠の和玉を創り出すアコヤガイの、ヒモとか貝柱というレアもののお刺身まで食べられたことだ
「え?!大丈夫なんですか?」
「養殖所のある地元の人しか食べねーからね、ま、くいねぇ騙されたと思って」
メンバーは遠慮なんかちっともせず、しこたま胃の中におさめた
「ところでミオ教官、ホントに良かったの?」
「ざんねーん、てっきり来てくれると思ったのに〜〜〜!」
イイ感じに酔っ払い、でれーっとブツブツぼやく男達の愚痴にアリサはフンッと鼻を鳴らす
「仕事だってさー、なんか最近あっちこっちで
気になる『動き』〜
新人か中堅どころのヴァンパイアハンターがターゲットの『狩り』があるんだって
だからAI使って調査をするんだってさー
『あなた達も一応警戒を怠らないように』だって
『馴れた頃が危ないから』〜って、有り難い伝言
ーーー心配性よね
『私がいると気を使うでしょ?』言ってたわ?」
アリサは赤い貌でだらけきったしょーもない同期に告げるが、全然聞いちゃいない様子にムッとする
「え〜〜〜〜」
「ふぁ〜〜〜い」
「あ〜〜〜いとしのみおさまぁ〜〜〜」
「きょぉかぁん〜〜〜ご褒美のチューしてぇ」
駄目だコリャ
アリサは家系的に、ウワバミ並みに結構な酒豪なので〜
イイ気分にはなるけれど、この程度では絶対に酔い潰れはしない
「もうちょっと飲もうかなー」
でも口当たりの良い後味あっさりめがいいなー
ピラッと見るとアルコールメニューに「知る人ぞ知る」〜
『幻の酒』と珍重されるシリーズがあったので迷わず大吟醸の冷やを注文する
大振りの升の中に静々とクリスタルガラスのおちょこ入りで給仕されるのも、お上品で洒落ている
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