概要
「どんな過去でも一つだけ、変える権利を君にやろう。滅びと引き換えに」
S級冒険者PT『明日への靴』を追放された剣士、キタ。
彼は追放された後、魔王を倒して王都に帰還した幼馴染の女勇者カイニと再会し、和やかに旧交を温める。
戦いは終わり、平和な時代がやって来ると、誰もが思っていた。
勇者以外は。
「過去を変える権利を与えられた者が過去を壊せば、平和になった今は残らない。……守らないといけないんだ、『奇跡的に魔王を倒せた今』に繋がる過去を」
魔獣の時代。
魔導の時代。
魔剣の時代。
魔王の時代。
そして、まだ名もなき新時代。
これは魔王を倒して世界を救う勇者の物語、ではない。
勇者が魔王を倒し世界を救った今へと繋がる、過去を守る物語。
世界は既に、救われている。
彼は追放された後、魔王を倒して王都に帰還した幼馴染の女勇者カイニと再会し、和やかに旧交を温める。
戦いは終わり、平和な時代がやって来ると、誰もが思っていた。
勇者以外は。
「過去を変える権利を与えられた者が過去を壊せば、平和になった今は残らない。……守らないといけないんだ、『奇跡的に魔王を倒せた今』に繋がる過去を」
魔獣の時代。
魔導の時代。
魔剣の時代。
魔王の時代。
そして、まだ名もなき新時代。
これは魔王を倒して世界を救う勇者の物語、ではない。
勇者が魔王を倒し世界を救った今へと繋がる、過去を守る物語。
世界は既に、救われている。
ええんですか? ギフトの見返りなんて作品くらいしかありませんよ?
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!この世界はきっと理不尽で出来ている。
まず始めに、この物語は万人受けするものでは無い。
親友と作り信頼出来る仲間達で育てたパーティ、そこから追放された少年が主役の所謂追放系の物語である。
基本は主人公を中心に据えた三人称視点が多く、回想に当たる話は一人称視点にうつる。作中に散りばめられた情報はかなり多く、ちょっとした解説が入った内容が重要な場面で顔を出してくることも。更には残酷な描写も入れてくるので結構注意が要る、日常描写や会話はジョークを混ぜつつ丁寧にやってくる上にそこから理不尽までの重い話が始まったりするので油断出来ない。
一章の後半で何故追放に至ったのかを親友側からの視点で語られる。はっきり言おう、心が弱いと鬱に入る。歴戦…続きを読む - ★★★ Excellent!!!明日にも滅びかねない世界のため,リンゴの樹を植え続けるような物語
一話あたりの文字数はカクヨムの相場より確実に多く,溜めの展開にもしっかり話数を割くため,人を選ぶことは否めません。
しかしながら,「異世界史実大河」のタグに違わぬ骨太な世界観と説得力のあるキャラクター描写には,そのハードルを差し引いても一読の価値があります。
表題はルターの言葉ですが,私はこの作品の主人公の在り方から,アメリカ西部開拓期の偉人,ジョニー・アップルシードを連想しました。
この物語の主人公に課せられた使命。それは人々の未来を守るため,人類にとっての滅びの芽を摘み,明日へと続く道を作り続けること。その過程で知った個人の悲劇,人類に滅ぼされた生命の怨嗟,それらを生み出す人類の業と向…続きを読む