魔王の娘・エリザベートと優秀だけどちょっと愛が重い侍女・ライラの家出日記【第11回角川つばさ文庫小説賞応募作品】

目を覚ましたそこは魔王の宮殿でした――。
魔王ルグルアールの娘として生まれた私、エリザベート。
産声を上げたその日から、周囲の会話を聞き取り、理解して反応が出来る状態。そして、何よりも魔王の家臣から稀有の視線を浴びたのが、私の容姿――。
魔王の子どもは代々、魔王と同じ紅蓮の髪を持っており、人々から恐れられていました。
しかし、私が持って生まれたのは金色の髪、そして白い肌――。
精霊界の民と同じ容姿で生まれた私ではあったが、魔王由来の魔力を持ち、自在に操るそれは父である魔王やその臣下を納得させるには十分であった。
が、私はそんなものに興味はない！
だって、私、転生者ですから！！！
私は転生前は、葛城冴子（かつらぎさえこ）は、地球にある日本という国で何不自由なく暮らしていた社会人！
平日はバリバ…続きを読む