お館様の愛情はわかりづらい
一家心中を果たしたはずなのに、なぜか白夜だけが目覚めた。
慌てて家族の後を追おうとしたけど、切っても切っても傷が塞がってしまう。
白夜は半妖として生まれ変わってしまったのだ。
それを教えてくれたのは黒羽山のあやかしを管理するお館様、黒天狗。
彼を追いかけて山に棲むことになったが、そこで待っていたのは、あやかしから命を狙われる日々と愛情たっぷりお館様(黒天狗)のスパルタ教育だった。
口の悪いお館様だけど、その実、色々と白夜のことを考えていてくれたようで、裏では結構あまあまだったりする。
素直じゃないお館様の愛情をたっぷり受けて、九尾の玉藻や弟分となった可愛らしい妖狐などが関わり、白夜は強く美しく成長を遂げていく。
彼らを新しい家族として認め、守るため、白夜は戦いに挑む。
半妖であったからこそ乗り越えられた壁。
それを白夜が越えたとき、彼は「神殺し」の異名を手にすることとなる――