第5話 結婚生活
多恵は、結婚と同時に仕事を辞め家庭に入った。元々、物事を進めるのが遅い多恵にとって仕事と家庭の両立は難しいと考えたからである。
結婚生活に期待を持っていたが、多恵の思うようにはいかなかった。
圭一は色々な事に細かく、料理は温かいうちに出されないと食べない、掃除の仕方、洗濯の仕方色々な事を注意された。
家計は任せてもらえず、毎月これでやりくりしろとお金を渡された。
それでも多恵は、自分に色々な経験が無く注意をされるのだと思っていた。
それよりも多恵は、圭一の子供が欲しいと思い早く出来ないかと心待ちにしていた。
しかし、5年経っても子供が出来ることは無かった。生まれつき子供を産めない身体だったのだ。多恵は「どうして自分ばかりこんな身体なの」と声を殺し泣いた。
圭一に責められる事は無かった。しかし、多恵は、子供の産めない女だと分かっていたら結婚してなかったんじゃ無いか?と不安に思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます