第2話 三好の家
三好の家
三好の家は子供4人で、多恵は3番目に生まれた長女で、あとは男3人の4人兄妹。
父は、洋裁の仕事をしており小柄で頑固、三好の家では父の言うことは絶対と言うほど厳しい人だった。
母は、温和で明るくぽーっとした感じの人だ。多恵はそんな母に少し似ているのかもしれない。三好の家は、家族6人で生活するのにギリギリといった感じで、家族旅行や遊びに行けるような余裕はなかった。
食事もみんなで分け合うと言ったら響きは良いが、大抵はおかずの取り合い競争のような感じで、行動の遅い多恵はいつもおかずをあまり食べる事はできていなかった。多恵が小柄なのも納得がいく話だ。
多恵の兄弟は、元気がよく外で遊ぶ事が多かったが、多恵は一緒に遊ぶことが出来なかった。
体が弱く、すぐに熱を出すので、父が禁止したのだ。その頃より多恵の楽しみはアニメを観ることだった。アニメを見ていると、自分が主人公になった気分でいられたのだ。
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