記憶喪失の王女は政略結婚で初恋を取り戻す

市井で育った王女ユリアローゼは、王宮で暮らしていた13歳以前の記憶を一部喪失していた。
しかし、ある夜から、その失っていた記憶を夢に見るようになる。
夢の中の幼いユリアローゼの傍には、自分とそっくりな容姿の小さな魔法使いがいた。年頃も背丈も同じくらい、お揃いのドレスを着た双子のような男の子。彼は一体、何者なのか？
夢に見ても記憶を思い出す訳ではないので、謎は深まるばかり。
繰り返し見る夢の中で、ユリアローゼは自分が彼に恋していたことを知る。

自分の過去に、一体何があったのか？
そんな悩みを抱えたまま18歳になったユリアローゼに、隣国との政略結婚が決まる。
相手の皇帝リーンハルトは、竜の封じられた魔剣を操り帝位を簒奪したという美しい青年。
自分と似た金髪碧眼だが、彼の魔性の色香に翻弄されたユ…続きを読む