概要
わちきをそこらの遊女と一緒にせんでおくんなんし。
「藤浪(ふじなみ)屋の薄雲(うすぐも)花魁に会いに行きな。『あいつ』ならお前の助けになるかもしれねえ」
新米同心の遊馬(あすま)隆正(たかまさ)は、上役の勧めに従って吉原を訪ねる。間者の類を呼び出すための符丁と考えていたところが、隆正の前に現れたのは美しく妖艶な花魁だった。籠の鳥の身の上の無聊を慰めるため、痛快な捕物の話が聞きたい、と。薄雲花魁に強請られて、隆正は最初その物見高さに反発を覚える。
しかし、艶然と微笑む薄雲は、吉原にいながらして事件を読み解くことができるかのようで――
花魁を安楽椅子探偵に据え、新米同心が彼女の助言をもとに事件を解決するライトミステリ風味の作品です。
小説家になろう、アルファポリス、ステキブンゲイにも掲載しています。
新米同心の遊馬(あすま)隆正(たかまさ)は、上役の勧めに従って吉原を訪ねる。間者の類を呼び出すための符丁と考えていたところが、隆正の前に現れたのは美しく妖艶な花魁だった。籠の鳥の身の上の無聊を慰めるため、痛快な捕物の話が聞きたい、と。薄雲花魁に強請られて、隆正は最初その物見高さに反発を覚える。
しかし、艶然と微笑む薄雲は、吉原にいながらして事件を読み解くことができるかのようで――
花魁を安楽椅子探偵に据え、新米同心が彼女の助言をもとに事件を解決するライトミステリ風味の作品です。
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おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!名探偵は江戸の奥座敷にいる。
主人公は花街にいた。遊女を買うためではなく、薄雲と呼ばれる花魁にあることを相談するためだ。何でも、主人公の尊敬する先輩同心が、過去に起きた難事件を薄雲に解いてもらったというのである。花魁と言えば廓の奥の女。その女が現場に入ってもいないのに、事件を解くとは、一体――?
主人公は薄雲に出会い、事件のあらましを語る。小料理屋の娘が、器屋の丁稚の少年を見なくなった。器屋はそんな者は初めからいないと言い張り、何だか何かを隠しているようで怪しい。小料理屋の娘はその少年を探してほしいと言うのだ。主人公が語るも、薄雲は訳の分からないことばかり言うので、いったん引き上げ、先輩に相談する。
すると先輩は、…続きを読む