戦国時代の終わり、赤い曼珠沙華が咲く廃城へ向かう若者がいた。
戦国時代の終わりを告げた小田原北条氏最大の山城、悲劇の城となった八王子城の秘話。
<主な登場人物>
八王子城下の刀鍛冶の少年・榧丸(かやまる)
元刀鍛冶で足軽の竜
北条氏照の養女・波利姫(はりひめ)
足軽の林蔵
猛将中山勘解由の長男・助六郎
猿楽師の宗阿弥
★史実に沿ったフィクションです。
※八王子城は北条氏照(三代当主・北条氏康の次男)によって築かれた小田原北条氏の支城。
1590年(天正18年)6月23日、豊臣秀吉の東征軍で、北陸と信濃の大名たち(前田利家、上杉景勝、直江兼続、真田昌幸ら)による北陸支援隊三万五千の軍勢により攻め落とされる。