八王子城。かつては熱い想いをもつ人たちがいた

現在は八王子城跡として国史跡となっている八王子城。城は過去に戦場となり、大勢の命が失われたため悲劇の城として知られている―― 

八王子城は心霊スポットして取り上げられるが、こちらの小説は違います。

悲劇が起こる前の城の様子から物語が始まり、その時代に生きた人たちの生きざまが描かれています。

紹介文に「史実の流れに沿ったフィクション」とありましたが、フィクションとは思えない臨場感のある文章のため、まるで映像を見ているように登場人物たちが動き回ります。

人が人を想い、そして想いのために行動する熱い姿が小説中にちりばめられていました。

悲劇のイメージしかなかった八王子城、小説を読んで見方が変わりました。ヒューマンドラマを楽しんでください。

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