概要
チート、ハーレム、レベル、ステータス……
そんなありえない設定ばかりの「なろう系」のテンプレ、飽き飽きしません?
なろう系に疲れちゃった人に贈る、本来の感覚を取り戻すための『王道』バトルファンタジー、ここに開幕。
<以下は普通のあらすじ>
主人公は中学二年生の男の子。ある日目覚めたら、夢で見た『ロイ』という名の勇者になってしまっていた。「ちがう、ロイじゃない!」と言っても通じない……。見ず知らずの仲間、神話にしか出て来ない魔物たち。このまま魔王の討伐に行かなきゃいけないの? 家に帰れないの……?
異世界に転移した少年の心の葛藤と成長を描く、サクッと読める冒
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!異世界と現実を繋げる手法が素晴らしい
まず、このレビューは小説をほとんど読まない人間が書いていることをご了承ください。また、文章の感想を求めるということは、それがその人にどのように伝わったかを確認するという意味合いが大きいと思われるため、この文章についての私の理解を記すことで感想と代えさせていただきます。また、私がそもそもなろう系に明るくないため、アンチなろう系的な要素についてはあまり触れられないかと思われます。すみません。
【レビュー】
まず、隆弘にとって突如現れた異世界は直近頭を悩ます兄の異常性のメタファーであると捉えられます。フリアに対するイナの振る舞いや、傷だらけのカーロ、川に映る兄の顔など、異世界は隆弘にとって異世界は…続きを読む - ★★ Very Good!!「特別じゃない少年」の苦悩、葛藤の描写に引き込まれる
作品を最後まで拝読しました。
この作品の秀逸な点を一つだけ挙げるとするならば、「特別じゃない少年」の苦悩、葛藤の描写です。
この作品、「なろう系アンチ」がタグの一つになっているだけあって、なろう系と共通する異世界転移の要素を持ちながらも、典型的ななろう系と異なる作品にしようという意志が随所に滲み出ています。
典型的ななろう系の作品は、主人公の状況を飲み込む力が異常なまでに高く、また、主人公に特殊な能力が付与されるケースが多く、それ故にお話がサクサク進むような印象があります。
一方この「なろう系アンチ作品」。主人公は普通の——不遇であっても少なくとも普通の感情、思考を持った—…続きを読む - ★★★ Excellent!!!テンプレのない男子中学生の転移は命がけ!?
日本に住む中学生の「黒井 隆広」は幻聴のような声に導かれミスリルの剣を手に取り勇者の使命を与えられるという白昼夢を見る。
そしてその夜、眠りにつくと知らない人たちに起こされる。
そう異世界転移を果たしていたわけです。
複雑な家庭環境ではありますが、まあテンプレなスタートか……と思うとそこはちょっと違います。
中学生の男の子が異世界に行っていきなり不思議な力やスキルに目覚めて無双するわけでもなく、剣も剣道レベルでしか使えませんし陰キャラは異世界に行っても陰キャラなわけで、最初は言葉が通じるのも怪しい感じ。
色んな方向からテンプレを崩してきます。
ちょっぴり弱気で後ろ向きな上トラウマが多い…続きを読む