概要
これは、陰と陽の運命に抗い、変えていく少年と少女の物語。
いつもと同じ教室。だけど、何かが違う。
優月(ゆづき)は何か違和感を感じつつ、日々を過ごしていた。
彼女は塾の帰り道、美しい月を目にする。その瞬間、何かが自分を呼ぶ声を聞く。
気が付けば、そこは優月のよく知る日本ではなかった。
優月(ゆづき)は何か違和感を感じつつ、日々を過ごしていた。
彼女は塾の帰り道、美しい月を目にする。その瞬間、何かが自分を呼ぶ声を聞く。
気が付けば、そこは優月のよく知る日本ではなかった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!これは、神の黄昏に巻き込まれながらも抗い、互いのたいせつな人を護る物語
この物語のヒロインは、大学受験を控えた高校三年生。その彼女のクラスには、ひとつだけ、誰のものか思い出されることのない空席がある。
その空席に疑問を覚えつつも、受験に向けて勉強に勤しんでいた。
ある秋の夜、塾の帰りに正体不明の声と、見上げた月に呼ばれ、こことは違う世界「日本国」へと転移させられた。
その時、途方に暮れていたヒロインを救ったのは、中宮と名乗る少女と彼女の女房である照であった。
その世界で暮らすうち、自分と同じ境遇の者がもうひとりいることがわかる、ふたりは運命のように引き寄せ合う。
互いの記憶が呼び起こされたところから、それぞれの運命の歯車が動き始めた。
神の起…続きを読む - ★★★ Excellent!!!この物語は常に美しい色に満ちている
優月は美しい光を放つ満月を見上げ意識を失うと、彼女の世界・時代とは違う日本にいることに気づいた。平安時代に近いその「日本」において大君の中宮である千夜(ちや)に預けられ、そして同級生であった晴とも出会う。優月は陽の存在として舞手となり、晴は陰の存在として大君を守ることになる‥‥。物語の内容と結末についてはぜひ本作を読んで欲しい。ここでは私が特に印象深かった、この物語を彩る色について紹介したいと思う。
この物語は常に美しい色に満ちている。赤い牛車、桔梗の襲色目の二藍(青紫)と濃青(緑)、薄桃色で染められた布でできた桜の簪、鮮やかな赤と蘇芳の紅梅襲、白拍子の鮮やかな桃の色、桜の押し花、若草…続きを読む