概要
ビルの屋上にお稲荷さんがまつられた、小さな広告代理店「いなり広告社」。
そこには、霊力で身体を強化できる社長、霊視ができる美人デザイナー、霊刀を操る美形の大学院生アルバイトがいる。
三人は、街で起きる不思議な出来事に巻き込まれていく。
幽霊、妖怪、魔法少女、神様。
怪異たちは時に人へ寄り添い、時に人を傷つけながら、この街のどこかで静かに息づいている。
楽しく、切なく、ほろ苦い。
人間とあやかしが交差する、日常怪異連作ファンタジー。
一話ごとに現れる怪異や事件は、時にコミカルで、時に切なく、ほろ苦い。
しかし読み進めるうちに、最初は無関係に見えていた事件、何気なく交わされた言葉、通り過ぎただ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!街に潜む“つながる怪異”を描く、いなり広告社の連作譚
ビル屋上の小さなお稲荷さんを抱えた「いなり広告社」
霊力で身体を強化する社長、霊視ができるデザイナー、霊刀を操る大学院生アルバイトがいる。
彼らが関わる怪異は、幽霊や妖怪、魔法少女、神様まで多彩で、一話ごとにコミカルだったり切なかったりと表情を変える。
読み進めるほど、点だった出来事が線となり、街そのものの異変へとつながっていく構造が心地よい。
日常の延長のように始まる物語が、静かに大きな流れへ収束していく過程は秀逸。
爽やかな読後感の中に、コメディ・アクション・恋愛・ほろ苦さが絶妙に混ざり合う、街と怪異の連作ファンタジー。 - ★★★ Excellent!!!笑えて切ない現代日常ファンタジー
本作は、小さな広告代理店という身近なビジネスの舞台や朝の丁寧なルーティン描写の中に、非日常的な不思議がすんなりと入ってくる一作となっています。
特筆すべきは、不思議な現象や怪異がごく自然に溶け込んでいる街の空気感であり、作者様の丁寧な筆致により、ある種の「心地よさ」を演出することに成功している点です。
おそらく多くの読者様が、「自分もこの街に住みたい」と思ったのではないでしょうか。
それは、単なるホラーや怪異退治ものとは異なり、怪異の背景にある孤独や未練、大切な誰かを想うという「心に触れる」という構造が盛り込まれているためと感じました。
「人の心の置き忘れ物」や、記憶の化身として丁…続きを読む - ★★★ Excellent!!!笑って、切なくなって、またこの街に戻りたくなる怪異譚
小さな広告代理店「いなり広告社」を舞台に、人と怪異が交差していく日常怪異ファンタジーです。
第二章まで読ませていただきましたが、まずこの作品は導入がとても楽しいです。広告代理店という身近な場所から、幽霊や不思議な存在が当たり前のように物語へ入ってくる。その自然さが心地よく、悠真さん、透子さん、迅さんたちの軽快な掛け合いもあって、すぐに「この街の続きを見たい」と思わされました。
第一章「洋食屋のウサギ」は、閉店した洋食屋に残された想いが切なく、胸に残るお話でした。怪異はただ怖いものではなく、人の記憶や未練、誰かを大切に思った気持ちが形になったものでもある。そんな、この作品の優しいまなざしが…続きを読む