垣間（かいま）見る　ある歴史の情景

名人　久太郎・・・同じ時代を有した人々からそう称された堀　久太郎　秀政。
その名人久太郎が時の関白秀吉に対し謀反を思い至った！！！

彼は、自分の命の灯があまり多くないと自覚し始めたころ・・・時は天正一八年五月、関白秀吉の命により小田原北条攻めの最中、堀はある決断をするに至る・・・。
「三法師様こと・・・秀信様のお命を守るためには関白殿下を弑するほかはない・・・もうあまり時間が残っておりそうもないのでな・・・」

　小田原海蔵寺にて本陣を構えていた堀は、股肱の臣である柴田源左を昔物語をせんと誘う・・・
　そこで源左が堀の口から聞かされた内容は、驚くべき事実であった・・・
　山崎の合戦以降、秀吉と堀の間には二人にしかわからぬ心の葛藤があったのだ・・・

　良好に見えた二人の関係に裏には、余人に…続きを読む