その男、モブにつき　～警戒されない一般人は最高の暗殺者でした～

誰にも警戒されずに標的を殺す暗殺者がいた。

その正体はその辺にいるような……平凡な顔立ちの少年だった。
特別な力があるわけでもなく、魔法も一般人クラス。体格も平均的。
あまりにも特徴のない彼は強者からただのモブだと思われて、他の一般人同様に警戒するに値しない存在と思われていた。

ただ、その影の薄さは暗殺者としては最高の武器だった。
生活費と自身が生き残るために動いていただけなのに気がつくと少年は最高の暗殺者へと上り詰めていた。

ただ、今日も少年は周りに溶け込んで普段通りの生活を送っていた。