崩壊する学園でラブコメが成立するわけがない。
突如として始まったお客さんからオススメの学園ラブコメ小説を紹介してもらう企画。
次に手を挙げたのは、小太りの男だった。
「村田です。崩壊する学園でラブコメが成立するわけがない。アキタさんの作品を紹介します」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054895970433
特に緊張することなく紹介したい作品を明かした客に対して、椎葉流紀が興味を示す。
「崩壊する学園ね。倒壊していく校舎の中で繰り広げられるワンシチュエーションラブコメかな?」
そんな予想を口にしつつ、紹介されたタイトルをスマホで入力する。
一風変わった、こんなラブコメはどうでしょうか?
こんなキャッチコピーを目にした後で、彼女は本編を読み進めた。
女装して喫茶店でバイトしていた主人公に背中を押されたヒロインが、女性生徒優遇を訴えるもう一つの生徒会を結成する話。
「うん。カオスだね。1万文字という限られた文字数で、ここまで面白い話を書けるなんて、流石だわ。中盤以降のラブコメ要素ラッシュが楽しい。村田さん。ありがとうございました」
カオスすぎるラブコメ小説を読み終わったコメントを口にした後で、流紀は周囲を見渡した。
新たに手を挙げている人はいない。そのことに気付いた流紀が首を縦に動かす。
こうして、突然始まったラブコメ小説紹介イベントは幕を閉じたのだった。
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