華が咲くにはタネがある

時代は様々なグループが産まれては消えていく、群雄割拠のアイドル戦国時代。

そこにまた一つ新たなアイドルグループが産声をあげた。その名を「麹町A9」という、今となっては珍しくないどころか主流と言っても差支えのない大人数の女性アイドルグループだ。

何も無いところにメンバーやスタッフが集まり活動を開始した麹町A9は、数々の試練に耐え、壁を乗り越え、時に涙を流しながらも少しずつ大きくなっていく。

そして遂には大晦日の国民的歌番組への出場すら手の届く位置にまで辿り着くことになるのだが、その先に彼女たちを待つのは、栄光か、それとも・・・。

様々な立場から夢に向かい邁進する登場人物たちを、それぞれの目線で描き紡いでいく複数視点の物語が今、ここに始まる。