概要
大戦末期、敗北へと向かうドイツの空に死神が飛ぶ。
「全備重量なら、どんな敵戦闘機にも負けない」。第二次世界大戦末期を舞台に、いろいろな資料から想像を膨らませて、メッサーシュミットBf109(作中ではMe109)とP-51との対決を描いてみました。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!完全な勝利などあるのだろうか?
第1話を読んでいる間、僕は確かにMe109Gのコクピットを目の前にイメージしていた。
「彼」が操縦桿を倒す。109は翼を立て、大気の上を滑り落ちていく。重力の方向が変化していく。その感触を自分のものにするのはあまりにたやすい。
そう、それこそが題名にもなっているエクスペルテ――凄腕パイロット「彼」の操縦だ。
しかし第2話に踏み込んで気づいた。そうだ、これは群像劇なのだ。必ずしも「彼」の物語ではない。むしろ「彼」をめぐる物語なのだ、と。
「彼」のいわば「犯行」はあと3人の視点によって克明に描かれ、まるで何か事件をめぐるドキュメンタリーのように繰り返される。
もちろんひとつの戦闘を丁…続きを読む