クロノスの気のままに

ある日、黒木刻也は日常に違和感を覚える。激しいデジャブ、それは精度を上げて、未来予知にも等しくなった。そして刻也は、自分の世界がある日付より先に進まない世界なのだと気が付く。終わらない日々を知り、絶望の淵に沈む中、刻也の部屋にユニと名乗る一人の少女が現れる。そして彼をその世界から連れ去り、自分の「騎士」にすると決めた。
　ユニの所属する組織、「クロノス」。様々な世界線を渡り歩き、タイムループの可能な世界に干渉し、望む結末に書き換えることを目的としている。
　刻也の連れてこられた世界は、電気ではなく、蒸気機関の高度に発達した世界。舞台はイギリス。ユニは天才発明家のアルという少女と、グリートリヒ帝国のスパイであるリチャード・ハーベスという二人をこの世界の主人公と定めた。二人に幸せな未来を掴み取ら…続きを読む