コーヒーカップ

あなたは私に口づける

柔らかくて温かい

優しい唇


あなたが飲むコーヒーのミルクが

揺らいでいる

あなたはわざとミルクを混ぜずに

揺らぐミルクを楽しんでいる


優しい眼差し


その眼差しを私だけに向けてほしいの


やめて!


あなたはまた

コーヒーを飲む


私の目の前でコーヒーカップに口づけた


優しく唇を寄せ

優しく見つめる


やめてよ!


私だけを見て欲しいのに


コーヒーカップを見つめる

眼差しが優しすぎて

あなたが私のことを

忘れてしまうんじゃないかって

不安になる


私もコーヒーカップになりたい?


ふふっ


そんなわけないじゃない




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